なぜ今英語の勉強が必要か。
情報格差アービトラージ
情報を持たないもの(情報弱者)が情報を持つもの(情報強者)に食い物にされる危険は、グローバルマーケットにおいては、いつだって私たちの身近に潜んでいます。
これが英語という言語が使えるか使えないかという問題と直結しています。英語ネイティブは生まれながらにして有利すぎます。生まれたときから英語を第一言語として習得している人にとっては、情報戦においてすべてがアドバンテージです。
そして、我々日本語しか使えない日本人は常に狙われるカモであることを知っておくべきです。本来安く仕入れられるものを高い値段でつかまされる”よいお客様”が我々日本人なのです。
この状況を「情報格差アービトラージ(digital-divide arbitrage)が発生している」とでも呼ぶこととしましょう。
「アービトラージ(arbitrage)」はあまり聞きなれない言葉ですが、元来株式や為替などのジャンルで使われる言葉です。
例えば株式であれば、証券取引所Aでは5,000円で取り扱われれている。ところが証券取引所Bを見たところ、同じ株式が4,500円で売られていました。この場合、取引所Bで購入した株式を取引所Aで売却すれば、差額500円を儲けられます。すなわちアービトラージは、市場において発生した価格差を利用して利益を得ることのできる機会(利ざや)のことを指します。
株式など金融市場の例を出しましたので、やっていない人には縁のない話のように思えるでしょう。しかし、このアービトラージは市場が生まれるありとあらゆる場所に発生していますし、私たちの日常の中にどこにでも存在します。
・住宅や不動産
・航空チケット
・イベントやライブのチケット
・引っ越しなどのサービス
・通信やプロバイダー
・病院や教育など公共性の高いサービス
・車や食品などの製品
・電力(発電事業など)
情報の少ない人は必ずこれらの商品を高値で買うことになります。海外旅行に行く人は「航空チケット」の例を出せば身近に感じるでしょうが、英語が読めれば格安の航空券を手に入れられることがざらにあります。日本で仕入れた航空券がボッタクリであったり、あるいはその逆が起こっていることに気づくでしょう。
現に私はヨーロッパ往復チケットを48000円で購入出来ましたし、宿、国境を超える移動費は2000円で済みました。
オークションやECサイト(メルカリやヤフオク、Amazon、e-Bayなど)を観察すれば、これらが無数のアービトラージの舞台になっていることが分かります。
あるいは労働力や人件費のような抽象的なものまでアービトラージの対象となります。安い仕入れ値の労働力こそ資本主義の利益の源泉です。アフリカや中国、東南アジアを見てください。
情報格差を利用する
情報格差は利用すべきです。これは別に「誰かに安いものを高値で売りつけろ」と言っているわけではありません。「情報を自分で取ってこれる人になると得ですよ」という話です。
グローバル化が進めば進むほど、その重要性は比例して増していきます。
とある人はこの1年近く、英語が読めるという優位性を利用し英語圏だけで公開されている情報を日本語で教えてあげることで、SNSのフォロワーも大幅に増えました。どちらもある程度の成果が出ました。
これもひとつの情報格差の利用なので、自分に実力があった、など一度も思ったことはありません。自分のコンテンツを作ったわけではないのですから。しかし、これは「言語使用能力」とそこから生まれる情報格差を活用して上手くいった事例と言えるでしょう。
英語を読めない人にとっては、英語のなんでもない情報が有益なものとして扱われます。言語という多数の人に越えられない壁の上で、その恩恵を享受し情報を届けているわけです。歴史を紐解けば、識字率が低かった中世ヨーロッパでは、本を読める人が特権階級として振舞っていました。構図は全く同じです。
現代では同時通訳者や翻訳の仕事も、この情報格差アービトラージによって対価を得ているとも捉えられますね。
インターネットによって繋がれていくグローバルな世界では、情報を得られる優位性はあなたの人生にとって非常に強い武器となるでしょう。ありとあらゆる業界で、今後言語間の格差を埋められる人間は必要になります。
ネット上でお金を稼げる手段が増える
「ネットでお金を稼いでいる」という人がいたらあなたは何を思うでしょう。「なんかアヤシイ…」「まともに働いてないな…」そんな風に思うかもしれませんし、それが多数派の感覚でしょう。
しかし、そんなこと言ってられない時代がくると私は思っています。言い換えれば、職場がWEB上になるのです。「ネットで働く」は、我々誰しもにとって身近な行為となるでしょう。
インターネット世界では、個人間の経済活動が活発になります。
・誰かが売りに出している商品を仮想通貨で購入する
・ネットで働いてお金を稼ぐ(=労働力と金銭とを交換する)
・読みたい記事やコンテンツに課金する
・通貨と通貨を交換する(為替)
・何かを貸し出して共有しお金を貰う
・創作物をネットに公開し対価をもらう
・面白いと思ったコンテンツにいいねと投げ銭をする
そのための仕組みは今たくさん生まれ始めています。
Steemitやyours、ALISなど、ブロックチェーン技術を用いたSNSがあります。これは単純に言えば、「いいね」がつくとお金が貰えるメディアです。人に有益な情報を提供したり、人々の心に影響を与えたりするような記事に対して、読者の評価によって金銭が貰えるのです。
つまりネット上で価値を提供する人は評価され、手軽に収益化できる時代が来ています。
国を超え市場化する労働力
事実、今ネット上で起きている現象にしっかり目をこらすと「収益化の手段ってめっちゃあるじゃん」ということに気が付きます。これを難しい言葉で言えば、「労働力」という商品の流動性が高まってきているということです。要するに、
・個人のスキル・専門性を、誰しも気軽にお金に変換できるようになった
・他人のスキル・専門性を、時間単位で気軽に買えるようになった
例えば、クラウドワークス、ランサーズ、シュフティのようなサービスが挙げられます。ここに登録して「翻訳ができます」「サイトをデザインできます」「イラストを描けます」「プログラムコードが書けます」とそれぞれの専門性やできることをアピールします。そうすると案件単位で3,000円などという報酬をもらって働くことができるのです。あるいは逆もしかり。
昔はフリーランスで働こうとしたら、コネや取引先を作り、実績を作り、あるいは広告を出して…と素人が手軽にできるようなものではありませんでした。しかし、このようなサイトを使えば、本当に柔軟で多様な働き方ができるようになりました。
これはまるで、東証やマザーズのような証券取引所の、「株式」ではなく「労働力」版の取引所ができたようなもの。これらの労働力取引所に、人々は自分の「専門性」を持ち寄って、「労働力」として上場するのです。これが労働力の市場化です。
これからもインターネットという世界と繋がるプラットホームで常に情報収集 情報発信し、自分という市場価値を高めて行きましょう。
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